事業主が家族に対価を支払ったらどうなるの?

事業を営んでいる場合、家族に支払う給与はどう扱われるのでしょうか?原則とルール、青色・白色の違いをわかりやすく解説します。

図①
家族への対価:原則と例外
【原則】事業主が家族に支払った対価
事業主にとって
必要経費に
家族にとって
収入金額に計上
※ 家族が対価を得るために支払った費用は事業主の必要経費になります(家族の必要経費にはなりません)
【例外】家族に給与を支払った場合
青色申告の個人事業者
青色専従者給与として
必要経費に算入
白色申告の個人事業者
事業専従者控除額として
一定額を控除
※ 同族会社(法人)が家族に支払う給与は、損金算入できます(個人の青色専従者給与とのバランスをとった制度です)
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青色専従者給与

青色申告の事業者が、生計を一にする家族(配偶者・親族)に給与を支払った場合、働いている内容に見合った金額を必要経費に算入できます。

図②
青色専従者給与の要件
1
事前届出
「青色事業専従者給与に関する届出書」を事前に税務署へ提出する必要があります
2
届出の範囲内で、かつ、労務の対価として相当な金額
支払った金額が届出書の記載範囲内で、仕事の内容に見合った金額であること
3
その年を通じて6月超、事業に専ら従事
1年を通じて6か月を超えて事業主の事業に専従していること
特例:学校を卒業した年や病気等のやむを得ない理由がある場合は、働くことができる期間の 1/2超 従事していればOK

事業専従者控除額(白色申告)

白色申告の事業者は、届出不要で確定申告書に記載するだけで、一定額を必要経費として差し引くことができます。

図③
事業専従者控除額(白色申告)の内容
配偶者
86万円
必要経費に算入
配偶者以外の家族
50万円
必要経費に算入
適用要件
確定申告書に、給与を受けた者の氏名と金額を記載する
その年を通じて6月以上事業に従事していること(青色のような特例はなし)
届出不要(ただし確定申告書への記載が必須)

青色専従者給与と事業専従者控除額の違い

図④
青色 vs 白色 比較一覧
項目 青色専従者給与 事業専従者控除額(白色)
届出 事前届出が必要 届出不要
(確定申告書に記載)
従事期間 6月超
(特例あり:働ける期間の1/2超でOK)
6月以上
(特例なし)
控除できる金額 届出書の範囲内で
仕事内容に見合った金額
(実態に応じて高額も可)
配偶者:86万円
配偶者以外:50万円
(支払額に関係なく一定額)

扶養控除等との関係

専従者給与・控除額の適用を受ける家族については、配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除を同時に適用することはできません

図⑤
専従者給与と扶養控除の適用関係
❌ 同時適用できないケース
青色専従者給与または事業専従者控除額の適用を受けている家族に対しては、
配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除を適用することはできません。
✅ 扶養控除等を適用できるケース
事業を営んでいても、青色専従者給与・事業専従者控除額の適用を受けていない家族については、
配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除を適用することができます。
💡 どちらが有利か検討しましょう
専従者給与を支払う場合
家族が受け取った給与に対して給与所得として課税されます
(扶養控除等は使えない)
扶養控除等を使う場合
家族には課税されません
(ただし専従者給与の経費算入はできない)
それぞれの状況(家族の所得・事業規模など)に応じて、有利な方を選択してください。
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