消費税の届出書の提出期限っていつ?

消費税の届出書の提出の有無は、税務の中でも特に判断が難しい分野の一つです。提出漏れや提出時期のミスがあると、納付税額に大きな差が生じることもあります。この記事では、主な消費税の届出書とその提出期限をわかりやすく整理しました。

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課税事業者になる判定フロー

図①
【課税事業者かどうかの判定フロー】
STEP 1 基準期間の課税売上高を確認
基準期間の課税売上高が1,000万円を超えるか?
YES
課税事業者
消費税課税事業者届出書(基準期間用)を速やかに提出
NO
次のSTEPへ
STEP 2 特定期間の課税売上高を確認
特定期間の課税売上高が1,000万円を超えるか?
YES
課税事業者
消費税課税事業者届出書(特定期間用)を速やかに提出
NO
原則として免税事業者
(ただし例外あり ※下記参照)
💡 「消費税課税事業者選択届出書」を提出している場合、またはインボイス発行事業者の登録を受けている場合は、すでに課税事業者のため届出は不要です。

特定期間とは?

図②
【特定期間の範囲(個人事業者・法人の比較)】
🧑 個人事業者
その年の前年の
1月1日〜6月30日

【例】令和8年の場合
令和7年1月1日〜6月30日
🏢 法人
前事業年度開始の日以後
6ヶ月を経過する期間

【例】令和9年3月決算法人の場合
令和7年4月1日〜9月30日

課税事業者を選択したい・やめたい場合

図③
【課税事業者選択届出書・不適用届出書の提出期限】
消費税課税事業者選択届出書
選択しようとする課税期間の初日の前日まで
・個人事業者(令和8年)→ 令和7年12月31日まで
・法人(令和9年3月決算)→ 令和8年3月31日まで
・新規開業者 → 開業した課税期間の末日まで
消費税課税事業者不適用届出書
選択をやめようとする課税期間の前日まで
⚠️ 課税事業者となった日から2年間は免税事業者に戻れません(事業廃止の場合を除く)。
還付目的(設備投資・輸出免税等)で選択するケースが多いです。

簡易課税制度の届出

図④
【簡易課税制度の選択・不適用の届出期限】
消費税簡易課税制度選択届出書
適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで
・個人事業者(令和8年)→ 令和7年12月31日まで
・法人(令和9年3月決算)→ 令和8年3月31日まで
・新規開業者 → 開業した課税期間の末日まで
簡易課税制度選択不適用届出書
やめようとする課税期間の初日の前日まで
📌 適用要件:基準期間の課税売上高が5,000万円以下
⚠️ 2年間継続適用が必要です(事業廃止の場合を除く)。
また、途中で課税売上高が5,000万円を超えて簡易課税が使えなくなっても、その後また5,000万円以下に戻れば、届出書の効力は継続するため自動的に簡易課税に戻ります。

インボイス(適格請求書)発行事業者の登録・取消し

図⑤
【インボイス登録・取消しの手続きと注意点】
📋 登録申請
適格請求書発行事業者の登録申請書

登録日(登録簿に登載された日)から効力が発生
※通知日ではないことに注意

登録後は消費税の課税事業者となる
❌ 登録取消し
適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書

翌課税期間の初日から登録の効力が失われる

⚠️ 翌課税期間の初日から起算して15日前を過ぎた場合は翌々課税期間の初日から効力喪失
【具体例】個人事業者・12月決算法人が令和8年1月1日から取消したい場合
令和7年12月17日までに届出書を提出する必要があります
💡 登録開始日以後2年を経過する日の属する課税期間までは、取消後も免税事業者にはなれません。
なお、死亡・事業廃止・清算結了・合併消滅の場合は届出書の提出は不要です。

届出書の一覧まとめ

図⑥
【消費税 主な届出書・提出期限まとめ】
届出書の種類 提出期限 ポイント
消費税課税事業者届出書(基準期間用) 速やかに 基準期間の課税売上高が1,000万円超
消費税課税事業者届出書(特定期間用) 速やかに 特定期間の課税売上高が1,000万円超
消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書 速やかに 基準期間の課税売上高が1,000万円以下に
消費税課税事業者選択届出書 課税期間の初日の前日まで 還付目的等で課税事業者を選択する場合
消費税課税事業者不適用届出書 課税期間の前日まで 2年縛りあり(事業廃止を除く)
消費税簡易課税制度選択届出書 課税期間の初日の前日まで 基準期間の課税売上高が5,000万円以下
簡易課税制度選択不適用届出書 課税期間の初日の前日まで 2年継続適用が必要(事業廃止を除く)
適格請求書発行事業者の登録申請書 随時(申請による) 登録日から課税事業者になる
適格請求書発行事業者の登録取消届出書 翌課税期間の初日の
15日前まで
過ぎると翌々課税期間から効力喪失

消費税の届出書は提出のタイミングを一つ誤ると、不本意に課税事業者のまま続いてしまったり、逆に還付を受けるチャンスを逃してしまうこともあります。各届出書の要件や期限をしっかり確認し、早めに対応することが重要です。

基準期間における課税売上高や簡易課税制度の詳細な計算方法については、こちらの解説記事もあわせてご参照ください。

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